よくあるご質問

裁定が最近、厳しくなったか


質問

 障害年金の裁定が最近、厳しくなったと聞きました。これから請求するので心配です。


回答

 2024年度以降、厳しくなったのは事実といってよいでしょう。日本年金機構の統計資料によると、裁定請求に対しての2024年度の不支給決定の割合は、2023年度の約1.5倍でした。障害の程度は人それぞれですから、簡単に比較するのは好ましくないかも知れませんが、不支給決定の急増に障害者支援団体など各層から疑問の声が出ました。それもあってか、日本年金機構は2025年度になって、判定手法の運用改善を表明し、2024年度に不支給と判定した事案の再点検を進めています。そして、一部の事案は、先の決定が変更されました。

 

 2024年度に判定結果が厳しかった事案を障害種別で見ると、精神・発達・知的障害が特に多くなっていました。この障害は、目の視力、耳の聴力などのように数値で表現できないことから判定者の主観が加わりがちであることも一因と言えるでしょう。同様に、判定者の主観が加わりがちな障害はいろいろとあります。

 

 判定手法の運用改善が表明されたとはいえ、裁定請求の際は、油断することなく取り組む必要があります。